Aさん
理論で概念の学習だけでは正直ほとんど理解できないのですが、参加者の討論をとおして 考えると、わかることがたくさんあります。
”労働に服する” ことをめぐる問題意識。
合理化が労働強化になっているという見方、
賃上げ要求の是非や中身(”分配” ”内部留保”) etc...
”労働者が生きていくためにはカネが必要” という資本主義社会の現実があるから、毎日8 時間も9時間もはたらいても生活が安定しない、将来への不安がぬぐえないし、労働その ものが”生きるために仕方なくやるもの”になっています。そのことが”資本主義じゃな なったったら人間は怠ける” ”社会の衰退を防ぐために強権的支配になる” という誤った共産主義のイメージにつながっているのだと思います。
”カネがなければ生きられない”というおどしにふるえあがり、命を削って賃金奴隷にな るのが労働者のあるべき姿ではありません。
資本主義であるかぎり、労働者同士も奪い合いをさせられます。資本主義を打倒するこ とが必要だとあらためて感じています。
Bさん
全3回シリーズの中で、一番わかりやすい回でした。
「実質賃金が上がっても、労働者の社会的地位は低下する」という指摘は重要だと思いま した。賃金が上がっても物価が上がったり増税されると、労働者は豊かにならず、より多く労 働しなければなりません。
日本が高度成長期だったときは、「会社あっての自分」と労働者が思わされ、「賃労働と 資本」の関係が見えにくくされていたと思います。 そして不況になると「会社がつぶれてもいいのか」と恫喝する資本。
本当に資本と労働者は非和解です。
3回の講座を通して、資本と労働者は非和解であること、労働条件の改善も闘いなしには 実現しないこと、労働組合は労働者階級全体の利益を考えなければならないこと、をつかめ たと思います。
Cさん
「労働者は、自分の生命と健康を無条件で売り渡したわけではない」(レジュメ7頁3行目)。 この一節は、非常に重い言葉であると思います。労働者は、本質的に責任感が強く、無理 をしてでも乗り切ろうとするものです。私自身も、目の前の貧困から逃れるために安易に ダブルワークに手を出したことが何回かありました。少しの無理は、その場を乗り切るこ とが出来ても、長期的にはダメージをもたらすことを実際に体験しました。
具体的に言えば、睡眠時間の削減とリズムのズレです。驚くほど集中力が低下します。今と なっては昔話で済んでしまっていますが、労働組合運動を展開し、労働者を組織していく 立場として、これからは過重労働の問題について真剣に捉え返していきたいと思いす。
討論の中で出た「労働には ”服する” という概念があるのではないか」という意見。これに ついては、私も無意識に職場の空間において陥っている感覚があります。最も重要なのは、 私たち(労働者階級)は紛れもなく資本主義社会の中で生きていることです。資本主義社会 における労働のイメージが、正に「服する」ものであることの当然の帰結です。だからこ そ、労働者の展望する社会と、それをつくっていく労働者自身の力に全てをかけきりたい です。
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